1997年だったと思いますが、名古屋の堀川端に何かないかと探しに行きました、そしてこの建物を発見したときは棒立ちになりましたね、「お前が描きに来てくれるのを待っていたんだ」という声が聞こえてくるようで… その年と2年後と二度描きに行きましたが、不思議なことに色がまったく違って見えました、はじめは緑がかって見え、二度目はむらさきに。

この建物は表からは2階建です、堤防の斜面を利用して途中から3階建てになっているんですね、川沿いでは良く見られる建物ですが、これほど見事な景色は他では見たことがありません、スケッチした日から7年経っていますが、今も健在でいてほしいと願っています。
名古屋市堀川端   1999.11.28
木造三階建



久しぶりに会った友人から、JR岡崎駅前に木造3階建ての旅館が2軒、今も残っていると聞いてすぐにすっ飛んで行きました、こちらのほうは本当に立派でしたね、何でも3姉妹で経営しているとのことでした、最もお年は聞かないほうがいいようですが…それにしても左のコンクリートは邪魔ですね。

ところが残念なことに描いた1年後くらいに通りがかったときには、更地になっておりました、描いておいて良かったと思う反面、残すことが出来ないものかと、とても残念に思います。

もう一軒の建物は岡崎のページにあります。

2002.5.11    愛知県JR岡崎駅前 旅館清風軒

西尾市は6万石の城下町だけあって、本町肴町須田町には、古くて立派な建物が軒を連ねていますが、3階建ては東和さん1軒だけですね、須田町のなべや印刷さんも3階かと思いましたが、軒が3列あるだけで2階建てのようです。

腰掛けてスケッチしますので、大屋根が狭くなって奥行の狭い建物に見えてしまいますが、実物は奥行もたっぷりある立派な建物です、昭和のはじめに道路拡幅で前面を切断して今の形になったそうですから、建築当初はもっと凝った立派な建物だったかもしれません。
2002.8.4   愛知県西尾市 東和商店
高浜市に鬼道と名付けられた通りがありますが、もちろん本物の鬼が出るわけではありません、出るのは鬼瓦なんですね…その鬼道を描こうと思って高浜に出かけたんですが、駐車場がどこにあるか知らなかったので電車で行くことにしました。

JRで刈谷まで行き、刈谷から三河線で高浜に向かったんですが、例によって線路脇の建物ばかり見ておりますと、小垣江駅を過ぎたところでものすごい建物が目に飛び込んできました。

間近に見る建物はこれはもう豪邸と言うよりも要塞という雰囲気でしたね、建築主は持ち主で、親子2代大工さんとのことでした。
2005.1   愛知県刈谷市小垣江町
奈良の東大寺の近くで見つけた3階建、正面から描くといいのですが、路地が細くて一部分しか描くことができませんでしたので、裏に廻って描いたものです、高い塀が邪魔をして1階部分が屋根しか見えないのが残念ですが、これはもう仕方がないですね。

この日は雨でしたが、この建物を描き始めると次第に小雨となり、やがてやんでしまいました、大きな建物で威風堂々とした姿を、いつまでも見せていてほしいものですね。
2005.10   奈良市




名古屋はひどい空襲にあっていますから、戦前からの建物はあまり残っていないと思います、それでも戦後も60年以上経っていますから、終戦直後の建物なら、もう古い仲間になってきますね。

04年に見つけたこの三階建て、ちょうどそのくらいの年数ではないでしょうか?大須万松寺通りのすぐ脇でしたから、道が狭い上に路駐車やら自転車 人など、落ち着いてスケッチできるような状態ではなかったですが、描きたい思いのほうがはるかに強く、悪条件を克服して描きました。

もう少し前に出て描きますと、左側が切れなくて澄みますのに、この角度しか描く場所が開いていませんでした。
2006.4  名古屋市中区大須3丁目
文明の利器はありがたいです、ネットで調べカーナビの案内で中山道大井宿へ…それでも現地では歩くことですね、JR恵那駅のすぐ近くの、普通車がやっと通れる位の細い路地に、ひっそりという感じに建っていたこの建物、描きたいという想いと、描いてほしいという想いとがどこかで結びつく…そんな気がして見つけたときはうれしさがこみ上げてきます。

大道りに面していてくれたら、横長の構図でこの建物のすばらしさを表現できるのにと、少々残念ですが。
威風堂堂という表現がぴったりするようなこの旅館、15〜6年前にも描いたことがありました。そのときよりも何だか新しい感じがしますのは、建物の外回りを直されたからでしょうね。雨が降っていましたから、黒板が一段と濃く見えて、遠くから見たときなんだあの建物はと、一瞬目を見張りました。

この角度からが一番いいという場所が屋根つきの駐車場になっていて、じっくり腰を据えて描きました。この出来栄えは少なからず満足です。
2006.4  愛知県常滑市
2006.4  岐阜県JR恵那駅前


06年の3月頃でしたか、愛知県江南市の現職の衆議院議員の自宅が全焼したことをテレビや新聞で知りました。この議員の自宅は木造3階建ての元旅館で、1942年には昭和天皇も宿泊されたと言う、由緒ある建物だったんですね。そんな近くにあることを知っていれば、描いておくんだったのにと、残念で仕方ありません。

近くにこのページにない古い木造3階建てをご存知でしたら、掲示板でお知らせくださると有難いです。
数年前に描いたことがありますが、この角度からも描きたいと思っていましたが、やっと出かける気になりました。壊されていないだろうかと見るまで心配でしたが。 画像では分かりにくいですが、手前の1階の屋根は落下寸前です。でも大地震とか大型台風でも来ないかぎり、そう簡単に倒れるものではないですね。ただ地主さんが駐車場にでもと決められたら、あっという間になくなってしまいますが…

西向きの建物を北側から描きましたので逆光でまぶしかったですが、その分暗っぽく迫力のあるスケッチになりました。描きおえて別のところでもう一枚描いて、帰りにまた立ちよりましたところ、西日が当たって白っぽく見えていました。日向と影ではこんなにも違って見えるんだと、なぜか妙に感心してしまいました。
2006..10月  静岡県新居町 嬉野邸
角地の家


中山道の醒ヶ井宿は、梅花藻の咲く清流地蔵川で知られた旧宿場町です。地蔵川は宿場の東入り口付近から湧き出た地下水が水源ですから、こんなきれいな川はそうそう見ることが出来ませんね。ここにスッケッチに来たのは12〜3年ぶりでした。醒ヶ井駅に水の駅醒ヶ井が併設されたため、宿場はとても賑やかになっていました。

どこを描こうか歩いていますと木造3階建てが見えてきましたので、迷うことなくこれに決めました。これは築9年だそうですが、古い街並に違和感などまったく無いのがうれしいですね。
2007.11 滋賀県醒ヶ井宿 大林邸
木彫と欄間の町富山県井波町も五箇山とともに1泊で出かけました。瑞泉寺の参道の両側には、古くて立派な家並みが続いていまして、描きたい建物の連続でした。ここは頑張って2枚描きましたが、その内の1枚は一軒しかない木造3階建てです。大半の家が木彫り屋さんの街並でしたが、この3階建ては洋品店でした。

スケッチしておりますとあちらこちらからノミを打つ槌音が聞こえてきまして、彫刻の町でスケッチをしているんだと言うことを実感させられました。
2007.10 富山県南砺市井波町 石黒洋品店
滋賀県の多賀大社の参道も古い街並でしたから、一度スッケッチにと思いながら延び延びになっていましたが、やっと実現出来ました。これは多賀大社の隣にあります料理旅館です。右下の門はとても古いですが、3階は新しく見えますので、そとまわりのみ手を入れられたのかと思っておりました。

スケッチの1ヶ月くらい後だったと思いますが、テレビを見ていましたらタレントさんが3階まで紹介していました。完成はいつか分かりませんが、どうやら新しいようですね。でも創業は江戸時代で、当時の絵図によりますと今とは比べ物にならないほど魅力的な建物だったようです。絵図のような造りかたをしていたら、建築費が膨大に膨らんでしまうでしょうから難しそうですね。
2007.10 滋賀県多賀町 料理旅館かぎ楼
愛知県安城市東明町  杉浦建築
京都の祇園周辺を歩いてみますと、木造3階建を意外とよく見かけますね。でも3階建てならなんでも良いと言う訳ではありません。なんと言いましても見とれてしまうほど立派な建物でないと描く意欲がわいてきませんから。 四条南座前の路地を入って行きますと、路地の終わりの1軒手前にある木造3階建てです。古い木造家屋は不思議と同じ色調、同じ雰囲気を持っていますね。2階建てなら少なくなってきたといってもまだまだ数え切れないほどありますが、この蒲鉾屋さんのような3階建てはめったに残っていませんね。今からでもまだ間に合うと思います、明治村のような木造3階建て村を作ってもらえないものかとおもっております。
2008.6 京都市東山区 キク嘉蒲鉾店
禁止されていた木造3階建が数年前許可されましたね。私の家のすぐ近くにも2年ほど前新築されましたが、いわゆる普通のかたちの家でしたので描きたいという意欲がわいてきません。それよりも気になっていたのは名鉄南安城駅の少し東にあるこの3階建でした。3階建は築30年ほどで1階が作業所で2〜3階が住宅、2階建は築3年ほどで1階が事務所で2階は聞き漏らしました。ご主人はたたき上げの腕の良い大工さんで、常時3〜5人の職人さんやお弟子さんを抱えていて、設計も自らされるというとても研究熱心な親方です。新築の和風2階建てが構図を一段と魅力的にしていますね。

奈良市の西隣に位置します大和郡山市は金魚の産地として有名ですが、古い木造3階建てがたくさん残っていることはあまり知られていないようです。15年ほど前初めて行った時、洞泉寺町に3棟あるのを見つけました。いずれも細い路地にあり、全体像を捉えることが出来なかったので、一棟の見える部分だけ描いてきました。その後もスケッチに行きましたが、ほかには3階建ては無いものと思っておりました。ところが大阪の民家と町並のKさんから、洞泉寺町の隣の東岡町にたくさんあると教えていただき、取る物もとりあえずという想いで出かけました。
ひがし岡町 いわゆる遊郭 岡場所と呼ばれた男の遊び場です。観光マップにも載っていません。何度も歩いた
通りのすぐ裏にありました。異様なと言いますか、独特の雰囲気ですね。
上は18年12月 下は19年5月です。右下の建物はスケッチでは表現できていませんが、
この位置からも正面からもぞくっとしました。
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